2018.12.12
夜に生きる
「ミスティック・リバー」や「シャッター・アイランド」の原作者デニス・ルヘインの代表作を、ベン・アフレックが監督で映画化。
原作は、『運命の日』『夜に生きる』『過ぎ去りし世界』の三部作なんだって。
夜に生きるの映画情報
原題 | LIVE BY NIGHT | ||
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制作年 | 2016年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 129分 | ジャンル | クライムドラマ |
映倫 | PG12 | ||
オフィシャルWeb | https://warnerbros.co.jp/c/movies/yoruni-ikiru/ |
監督 | ベン・アフレック |
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キャスト | ベン・アフレック |
以下「夜に生きる」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「夜に生きる」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
夜に生きるのあらすじ・ストーリー
禁酒法時代の1920年代、ボストンで仲間と強盗を繰り返していたジョー(ベン・アフレック)は、ある日強盗に入った賭博場でエマ(シエナ・ミラー)と恋に落ちた。
しかしエマはギャングのボスであるホワイト(ロバート・グレニスター)の愛人だったために、ジョーはホワイトにはめられ刑務所へ入る。
エマは死んだと聞いたジョーは、出所してからホワイトへの復讐を考え、ホワイトと対立していたギャングのボスであるマソ・ペスカトーレ(レモ・ジローネ)に自らを売り込み、酒の密造で稼いでこいと命じれ、タンパという町でビジネスを成功させるが…。
夜に生きるをみた記録
超むつかしいギャング映画は苦手だけども、ベン・アフレック主演てだけで一気にみやすくなる。
黒いスーツ、ヒゲヅラ、特にひどいのは帽子。昔のギャング映画とか、知らない役者になると意味不明度が上がって、ぜんぜん分からなくなっちゃうもんね。
似たような顔と名前がより一層むつかしくさせるし。
「夜に生きる」ではそうゆ問題はないし、話もわかりやすい。
このまえみた「L.A. ギャング ストーリー」(2013)ほどではないけど、ま、それなりにストーリーに重みがあるから当然かも。
「L.A. ギャング ストーリー」(2013)が軽いというわけではないよ。実話をもとにしてるしね。
世の中のクソみたいなルールに従いたくない、皮肉にも父は警官。俺は決めた、無法者で何にも属すことなく生きる。
的な感じの、ちょっと中二病的なかんじ。現代で言えば。
最初は愛するエマを殺された復讐、途中からそれは忘れ去られたような気がしたけど、最後にフワッと戻ってくる。
ほんとは善人、でもギャング。わるいことは性に合わないし、冷酷な人間にはなれないタイプで、良心があるために人よりもたくさん壁にぶつかって葛藤する。
だけど、愛する人間を二度と失いまいと冷酷になる覚悟を決める。そこですべてに決着をつける。
いまの時代の、ふつうの人生を送っていると、決着をつけることなんてないじゃん。きょうは晴れ舞台みたいな、そのひとの中では精一杯かもしれないけど、人生を背負っているものでは決してないし。
やっぱり仕事の部分になるわけだけど、仕事となると一世一代の大舞台みたいなチャンスがあることもある。あたしの場合はまだ一度もないけど。
人生の生死にかかわるような一世一代の決着って、どんなかんじなんだろうね。
父と子というテーマもあるこの映画では、その一世一代の決着みたいなものがすごくよく描かれてた。
ふつうの生活をするふつうの人間であるあたしにすると、ギャングというよりは、そこにグッときたかな。
ジョーの父の警官としてのけじめと自殺、ロレッタの父の娘と悔い改めと復讐、ジョーの復讐と妻と息子。
“夜に生きる”じゃない方がいいなと思ったくらい、父と子のドラマに打たれる映画だったね。
ベン・アフレック
ギャングなのにめちゃくちゃやさしいジョーを演じた監督でもあるベン・アフレック。どんどんかっこよくなるね〜。色気がどんどん増している。この映画のときはMr.Childrenの桜井和寿に似てたね。目尻と鼻の下と口元が。
第二のクリント・イーストウッドなんて言われているとこの前知ったけど、「アルゴ」(2012)に続いて、とてもおもしろい映画作ってるからほんとそうなのかも。まだみたのは2つめだけど。このひとの映画だからおもしろいよね、って思わせちゃうのはもう完ぺきな監督だよね。まだ数本だろうけど、他の映画みたいもんね。もちろん、役者としても最高。やさしい顔をしているから、今回みたいなギャングになりきれない冷酷になりきれない男の役はハマると思う。