2023.9.9
大怪獣のあとしまつ
松竹と東映による初の共同製作だそう。撮影は栃木県足利市や茨城県笠間市だそうで、ちょっとうれしい。
「倒すよりムズくね?」というキャッチコピーに惹かれた一本!
大怪獣のあとしまつの映画情報
原題 | |||
---|---|---|---|
制作年 | 2022年 | 制作国 | 日本 |
上映時間 | 115分 | ジャンル | SFコメディ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://www.daikaijyu-atoshimatsu.jp/ |
監督 | 三木聡 |
---|---|
キャスト | 山田涼介 |
以下「大怪獣のあとしまつ」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「大怪獣のあとしまつ」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
大怪獣のあとしまつのあらすじ・ストーリー
人類を未曽有の恐怖に陥れた大怪獣が、ある日突然、死んだ。
国民は歓喜に沸き、政府は怪獣の死体に「希望」と名付けるなど国全体が安堵に浸る一方で、河川の上に横たわる巨大な死体は腐敗による体温上昇で徐々に膨張が進み、ガス爆発の危機が迫っていることが判明。
大怪獣の死体が爆発し、漏れ出したガスによって周囲が汚染される事態になれば国民は混乱し、国家崩壊にもつながりかねない。終焉へのカウントダウンは始まった。
しかし、首相や大臣らは「大怪獣の死体処理」という
前代未聞の難問を前に、不毛な議論を重ね右往左往を繰り返すばかり・・・。
絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理という極秘ミッションを任されたのは、
数年前に突然姿を消した過去をもつ首相直轄組織・特務隊の隊員である帯刀アラタだった。そして、この死体処理ミッションには環境大臣の秘書官として、アラタの元恋人である雨音ユキノ(土屋太鳳)も関わっていた。
果たして、アラタは爆発を阻止し、大怪獣の死体をあとしまつできるのか!?
そして彼に託された本当の〈使命〉とは一体―!?
大怪獣のあとしまつをみた記録
なんだなんだ、なんだどうした!?なんの映画をみていたんだ?みている人間をバカにしながら、なにを言いたかったんだ?
リアリティーのない寒めのコメディが展開し、なんども奥行きがなく空っぽな幼稚でバカバカしいドラマをみせられ、気づけばファンタジーに変わっていた。特撮映画はまったくわからないが、いつかみた「シン・ゴジラ」のように政治シミュレーションを主として、社会的な視点から風刺をきかせたのかもしれないが(実際の政治の世界も、けっきょく似たようなものだろうが)、緊迫感も皆無でアホらしく、特殊な任務を担う特務の人間たちはかっこつけた若いおにいちゃんがずいぶん頼りなく。そこへ極めつけの、見ていて恥ずかしくなる三角関係。私情どっぷり丸出しの若い三人が、我々の国の政治のなかで好き勝手しているのは寒すぎるし、総じて当事者たちのままごと感が強かった。政治かコメディか男女の色恋か、たしかに言われてみればよくありそうだが、すべてがミスマッチだったようにおもう。
特にこの映画にはかなり期待していて、当初CMをみたときに、「ほんとそう!ゴジラとか倒したあとどうしてんの!」と、この着眼点にかなり好感で期待が高まった。いいアイディアだな〜、特撮映画の国ならではの視点だな〜、なんて思った。
とうぜん、制作側はこの映画をみて傑作だとおもっているだろう。大爆笑に大感動を想像していただろう。つまりCMで釣ったことだって認めないだろう。でも映画をみる人間のことをなめていることが漏れてるんだって。ラストシーンなんてちんぷんかんぷんだけど、このままちんぷんかんぷんでもいいもんね、どうでもいい。だから邦画はつまんないんだよ、と感じる一本。