2019.5.24
ボス・ベイビー
原題:The Boss Baby
原作はマーラ・フレイジーの「あかちゃん社長がやってきた」という絵本なんだって。こんなおもしろいこと考えるひと天才!
スピンオフとして「ボス・ベイビー: ビジネスは赤ちゃんにおまかせ!」が2018年4月からNetflixで配信されているそう。
カテゴリー:アニメ
ボス・ベイビーの映画情報
原題 | The Boss Baby | ||
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制作年 | 2017年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 98分 | ジャンル | コメディ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://nbcuni-cp.jp/bossbaby/ |
監督 | トム・マクグラス |
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キャスト | アレック・ボールドウィン |
以下「ボス・ベイビー」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ボス・ベイビー」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ボス・ベイビーのあらすじ・ストーリー
パパとママからたっぷりの愛情をもらっていたティム・テンプルトン(声・ティム・テンプルトン)だったが、ある日とつぜんテンプルトン家に弟の赤ちゃん(声・アレック・ボールドウィン)がやってきて生活は一変する。
ティムはほっぽらかしで、パパとママは赤ちゃんにつきっきり。さみしいティムはパパとママにかまってもらいたくていろいろするがぜんぜんダメ。そんなとき、赤ちゃんの正体を知ってしまう。
赤ちゃんは、ベイビー株式会社からやってきたスパイで、見た目は赤ちゃんだけど中身は成熟しているおじさんのよう。ティムの家に赤ちゃんとしてきたのは、パパとママが勤めるワンワン株式会社が発売しようとしている、新しい子犬の情報を入手して阻止することが目的だった。
ティムは赤ちゃんを追い出そうとするが、赤ちゃんもじぶんの昇進がかかっているため対抗。赤ちゃんは任務を終えれば赤ちゃんとしてこの家にいる必要がなくなるため、そこで思いついたのは、ティムと赤ちゃんふたりで協力すること。赤ちゃんの仕事が成功すれば赤ちゃんは会社に帰ることができて、ティムはまた昔のようにパパとママの愛情を独り占めできる。WIN-WINになるために協力し合うことにした。
ワンワン社の新しい子犬のお披露目が迫るなか、ワンワン社の子供参観のイベントで、ティムと赤ちゃんはワンワン社に侵入する。駆け回ってワンワン社の極秘資料を見つけたが、そのまま捕獲されてワンワン社のトップであるフランシス・フランシス(声・スティーヴ・ブシェミ)のところへ連れて行かれる。フランシス・フランシスは、かつてベイビー社に勤めていた伝説のボスで、赤ちゃんの憧れであった人物だとわかる。
フランシス・フランシスはベイビー社に追い出された恨みから、今になって永遠に子犬のままでいる子犬を開発して、赤ちゃんを不要な世の中にしようと企んでいた。
それを知ったティムたちは、ラスヴェガスでの子犬お披露目に駆り出されたパパとママを追って、ラスヴェガスへ向かった。
見張り役のユージーンを振り払い、ラスヴェガスでパパとママを探すティムたちだったが、あと少しのところでパパとママがフランシス・フランシスに閉じ込められてしまう。ティムも赤ちゃんも、大切な家族であるパパとママを助けるため、協力してフランシス・フランシスを倒すことに成功。無事にパパとママも助けて、子犬の販売も阻止することができた。
任務を果たした赤ちゃんはベイビー社へ戻った。パパとママの頭からも赤ちゃんの記憶は消されて、家のなかも赤ちゃんがいた痕跡は一つ残らず消された。
ティムの頭だけは赤ちゃんの記憶を消すことを拒否し、日が経つに連れて赤ちゃんがいないさみしさが増えていった。
一方、赤ちゃんも無事に昇進。じぶんのオフィスを手に入れて夢が叶ったかと思ったが、なにかが違った。この数日間経験した家族の愛が恋しくなり、さみしい気持ちになっていた。
すると、とつぜんティムから赤ちゃんのもとに手紙が届く。赤ちゃんは僕の弟になればいい、と書いてある手紙を読んだ赤ちゃんは、すぐにベイビー社を後にして、”赤ちゃん”となって、またテンプルトン家に戻っていった。
ボス・ベイビーをみた記録
予想以上にたのしかった〜!このまえみた「名探偵ピカチュウ」(2019)みたいに、かわいいキャラクターに胸をキューンとさせられてしまった。
赤ちゃんはどこからくるの?
この問いに、超ファンタジーで回答するならこの映画をみせれば解決しそう。開始3:50くらいからはじまる、赤ちゃんが作られている工程は、一度映画をみ終えたあともう一度みたくらいかわいかった。
あたしは長女で弟がいるけど、ティムのように弟がきたことで平和が壊されるだの困る思考能力がなかった。2つちがいだから物心ついたときには、かわいい弟が当然にいた。
でも、もしかしたら記憶がないだけで、弟がやってきたことによってあたしの生活が侵されて、なにかしらの戦いを経ていたのかもしれない。それは、この映画みたいにファンタジックな話ではなく、自分と血がつながってるだけでわけわからず泣いてる生き物をじぶんの大切な存在として受け入れるための葛藤が、もしかしたらあるのかもしれない。
この映画では、忙しくても”ティムタイム”を作って、たっぷりの愛情を注いでいたパパとママが、赤ちゃんが現れた途端、ティムそっちのけで赤ちゃんに構うようになった。任務を抱えているあの赤ちゃんでなくても、赤ちゃんてのは常に見張っていなきゃいけないくらいデリケートな生き物みたいだけど、あたしの親はあたしにも弟にも、1ミリの狂いもないくらい、ぴったりおなしくらいの愛情をくれていたから、ティムがさみしくなるのは彼がお兄ちゃんになれていないのではなく、パパとママが明らかに怠慢だ。
そんななかで、ティムはじぶんで赤ちゃんと手を組むことを考えて、じぶんで赤ちゃんと両親を救って、じぶんでじぶんの居場所を取り返し、さらに居場所を弟とにゆずる心の器を手に入れた。
たかが3日くらいで、ティムはお兄ちゃんになった。ひとりっ子だった7歳の少年が、赤ちゃんを通してじぶんよりも大切な弟だと思えるようになったすごい話だ。7歳の男の子が、じぶんの愛をすべてあげると言えるようになるんだから。
もしあたしがお母さんになったら?やっぱりきょうだいは2人以上はほしいね。ティムと赤ちゃんみたいに、すこし年齢が離れているのはすごくいいかもしれない!