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2023.4.8

黒い司法 0%からの奇跡

黒い司法 0%からの奇跡

原作は2014年発表のスティーヴンソン・ブライアン著「黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪」。

黒い司法 0%からの奇跡の映画情報

原題 Just Mercy
制作年 2019年 制作国 アメリカ
上映時間 137分 ジャンル ドラマ
映倫 G
オフィシャルWeb https://wwws.warnerbros.co.jp/kuroi-shiho/index.html
監督 デスティン・ダニエル・クレットン
キャスト

マイケル・B・ジョーダン
ジェイミー・フォックス
ブリー・ラーソン
ロブ・モーガン
ティム・ブレイク・ネルソン
レイフ・スポール

黒い司法 0%からの奇跡のネタバレを含む場合があります

以下「黒い司法 0%からの奇跡」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
黒い司法 0%からの奇跡」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。

黒い司法 0%からの奇跡のあらすじ・ストーリー

黒人差別が根強い1980年代アラバマ州。犯してもいない罪で死刑宣告されたウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)を助けるため、弁護士ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)は無罪を勝ち取るべく立ち上がる。しかし、仕組まれた証言、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正がブライアンの前に立ちはだかる。それでもブライアンは、同じ志を持つエバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)と共に、「真の正義」を求め過酷な状況のなか闘い続ける。果たしてブライアンは、最後の希望となりウォルターを救うことができるのか––!?可能性0%からの奇跡の逆転劇に挑む!

引用元https://wwws.warnerbros.co.jp/kuroi-shiho/index.html

黒い司法 0%からの奇跡の予告動画または関連動画

黒い司法 0%からの奇跡をみた記録

アメリカという大国の黒人と白人の差別をテーマにした映画は胸が痛くて見ているのがつらいね。視覚的に痛々しい描写はないものの、心が痛むことはまちがいなくて、おなし人間なのに想像できない苦しみを強いられる尊厳のない扱いは絶望そのもの。対して絶望ななか、立ち上がったブライアンとそのため仲間たちは立派なひとばかり。信念をもって間違っていることを正そうとしている。世のため人のため、善意を尽くすことって簡単じゃないじゃない?立派なひとがいるものだよ。だけど道路にたばこの吸い殻は捨てるからまた訳がわからないのだけど。人を救うことと街を汚さないことはイコールではないということらしい。

残念ながら20年くらいたった今日もまだ差別はあつかましく残っているが、ブライアンという正義のために弱者のために働く弁護士が140人以上もの死刑囚の命を救っているのだから少しずつ変わってきている。というより多様性を受け入れよう、が広がっている。もはや黒人と白人の話だけではなく、対個人で自由に捉えようという意識が広まっている。個人的には、LGBTQを問題視すればするほど差別しているようにおもうし、LGBTQに配慮すればするほど、いわゆるストレートの人間への差別になるようにもおもうから、なにも心にとめないことにしている。ぜんぶを受け入れることのむつかしさ、LGBTQに属さず、むしろLGBTQをいやがる自由をも奪おうとするのは意味がわからないからね。

ただここでよく忘れられるのはアジア人のことだ。黒人と白人の対立はたくさん語られるし映画にされているからどこでだって認識されていて問題にもされている。アジア人もそれなりに問題となることもあるが、特殊なのはアジア人自身がじぶんたちへの差別をさほど認識していないことだ。このイエローモンキーめ、と言われても気にしないのは正しいとおもうし、たしかに知らなくていいことかもしれないが、実は大いに差別視されているアジア人が、白人な差別される黒人はかわいそうだ、と口にするのは滑稽にみえる。

映画とまったく関係ない話になってしまったが、この映画のもうひとつのテーマである冤罪。犯していない罪によって、だれかのミスによって、関係ないだれかのなにかの勘違いによって、尊い命を消してしまう取り返しのつかない罪だ。人が死ぬってよくわからないのが正直なところなのだけど、生まれてから起きたことや関わった人、学んだこと、務めた仕事など、長い年月をかけて作り上げたものが無になることだよね。部屋はあるのに仕事道具はあるのに恋人も生活しているのに、じぶんだけがいなくなること。二度と会えないし声も聞けないしぬくもりも感じられなくなる死を、やっていないことの罪で死刑とされるのは、どんな手を使ってでも時間をかけてでもぜったいに起こしてはいけないことの最大級だろう。それと闘うには、これまた想像できない労力が必要なのだろう。やっていないことなのにね。

今もどこかにいる冤罪で死を待つひとがどうか救われますように。あたしも法を学べばよかったかもしれないが、いまあたしのできる最大限を努力しよう。だれかのために生きられるひとになりたいよね。

ずいぶん横道にそれてしまったけど、「正義は勝つ」は当然のことなのに簡単ではなく、悪い人間のせいでルールはねじ曲げられ正しい者が生きづらい世界になっていくのはどう考えても100パーセントまちがっているのに、希望とか理想とかいう幻みたいなものになりがちで正しい者が悪い者の何百倍も努力して勝ち取らなきゃならないのはくやしくて悲しいが、それに立ち向かう勇気あるひとが想像を超える努力を重ねないとつかめないのだとわかった。

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