2023.9.3
アムステルダム
1933年に発覚した政治陰謀事件が題材。ほぼ実話という。
アムステルダムの映画情報
原題 | Amsterdam | ||
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制作年 | 2022年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 134分 | ジャンル | コメディ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://www.20thcenturystudios.jp/movies/amsterdam |
監督 | デヴィッド・O・ラッセル |
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キャスト | クリスチャン・ベール |
以下「アムステルダム」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「アムステルダム」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
アムステルダムのあらすじ・ストーリー
1930年代ニューヨーク、かつてアムステルダムで出会った看護師、医師、弁護士の3人がある殺人事件の容疑者に。固い絆で結ばれた彼らは、濡れ衣を晴らそうとある作戦で事件の真相に迫るが、思いがけず世界を変えてしまうほどの巨大な陰謀へと巻き込まれていく…。
アムステルダムをみた記録
1918年第一次世界大戦のさなか、バート、ハロルド、看護師のヴァレリーは戦地で出会った。芸術家のようなヴァレリーの思いつくまま、3人はアムステルダムへ向かい、平和で楽しい陽気な毎日を過ごした。しかしバートは妻が待つニューヨークへ戻り、ハロルドもヴァレリーも離ればなれになってしまった。
12年もの時が流れ、バートは医師として診療所を開所おり、ハロルドは弁護士になっていた。変わらず交流していたが、ふたりはリズという女性から、父のミーキンズ将軍が亡くなったが、死因がどうもおかしいから解剖して調べてほしいと依頼を受ける。実際に調べてみると毒殺された可能性を見つけたためリズに報告するが、リズはその場で何者かに殺されてしまう。殺した犯人はすぐにバートとハロルドが犯人だと騒ぎ立て、周囲もそう思い込み、ふたりは犯人だと追われてしまう。ふたりは身の潔白を証明するため、ミーキンズ将軍と娘リズを殺した犯人を探すため、リズが死の間際に話したことをヒントに資産家トム・ヴォーズを訪ねる。するとヴォーズの屋敷で、ヴァレリーと再会するーー。
まるでアートのような映画、ふつうの映画ではなく舞台作品をみているような不自然さがあって、コメディであるものの軽快さやコミカルなトーンはなく、わりと真剣に鑑賞しないとよくわからなくなる。どこか奇妙で、頭のいいひとにしか理解できないようなハイレベルでハイセンスなアート作品だ。もちろんあたしもよくわかっていない。
途中、ストーリーすらむつかしく感じる瞬間もあるが、たぶんそれは錯覚。ヒントを追って行き着く先でまたヒントを手に入れて、を繰り返すなか、ちょっとした妄想世界やアーティステックな世界観が垣間見えるため混乱してくるだけだ。落ち着いていればむつかしいことはない。いっとき、ヴァレリーという女性のふしぎな世界に迷い込んだ紳士ふたりが、彼女の空想世界から出られず、脳内でたたかうファンタジーとも考えたが、意外にもシンプルなものだった。
時代設定は古いものの、なぜかあまり古さを感じなかったのは、時折まざるアートの世界感が中和させていたのかもしれない。すこしの不気味さ奇妙さ、さらに独特なバートの語り口調で、なんとも言えない感覚になってくるのかもしれない。
さらに、人生には愛と美が必要だ、というセリフにはとても感動した。愛は透き通ったものでなければいけなくて、結婚とは必要なのではなく選ぶものなんですって。すてきな表現ね、なっとく!
なんといっても魅力は豪華なキャスティング。想像以上に多くの名優たちが出演している。豪華な役者陣もそうだし、コロナ禍の撮影というのもあったしで、制作費は80億以上にのぼり、しかし公開してみたら興行は伸びず大赤字だったみたい。情けないことに2022年10月ころ日本公開だったらしいが、ぜんぜん記憶にない。ワカンダフォーエバーのことしか考えていなかったのかな、いやいやワカンダフォーエバーよりもはるかに豪華なキャスティングなのにショック。ま、映画館でみるの必須という映画ではないのでディズニープラスでも十分たのしいです。