2020.7.23
パール・ハーバー
作中ヒロインのイヴリンはシャーリーズ・セロンが降板したことで代役にケイト・ベッキンセイルが大抜擢された。その前からもジワジワと実力を見せていたみたいだけど、この映画で一躍トップスターの仲間入りを果たす!確かにシャーリーズ・セロンには考えられない役な気がする〜。
第74回アカデミー賞音響賞を受賞。同時に第22回ゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)でワースト作品賞・男優賞・監督賞などノミネート。
パール・ハーバーの映画情報
原題 | Pearl Harbor | ||
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制作年 | 2001年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 183分 | ジャンル | 戦争ドラマ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://www.disney.co.jp/studio/others/0215.html |
監督 | マイケル・ベイ |
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キャスト | ベン・アフレック |
以下「パール・ハーバー」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「パール・ハーバー」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
パール・ハーバーのあらすじ・ストーリー
陸軍航空隊の若き精鋭パイロット、レイフ(ベン・アフレック)とダニー(ジョシュ・ハートネット)は幼い頃から固い友情の絆で結ばれていた。二人は、軍医療施設で美しい看護婦イヴリン(ケイト・ベッキンセール)と出会い、レイフとイヴリンは激しい恋に落ちる。だが、世界中に戦火が広がる中、理想に燃えるレイフは志願し、英国へと旅立ってしまう。一方、ダニーとイヴリンはハワイ・オアフ島に転属になる。この南の楽園でイヴリンはレイフを待ち続け、ダニーはそんな彼女の心の支えとなった。そして、運命の日がやってくる。1941年現地時間12月7日。パール・ハーバーは一瞬にして深紅に染まり、戦争は突然の嵐のように彼らの青春に襲い・・・
引用元https://www.disney.co.jp/studio/others/0215.html
パール・ハーバーをみた記録
『典型的な大作』てことはおもしろくないわけない映画確定。とにかくドラマチック、キュンキュン、友情、アクション、大迫力、長時間で、感動ポイントやあるあるをふんだんに詰め込んだのだから、おもしろい映画に決まってる。
マイケル・ベイ監督の「アルマゲドン」(1998)に続く映画で、大ヒットする大きな映画をもう一本作ろう的計画がうかがえるのだけど、宇宙ではないだけに「アルマゲドン」よりは現実的だけど、それでも相当にドラマチック。戦死したと思っていたひとが生きていた!とか、父親になることを知らずに戦地へ赴き戦死とか。その他とにかく"ドラマチック"を味わえる。このオーバーとも言えるドラマチックが拒絶反応を起こす方も理解できるし、実際にコケてしまった映画でもあるのだけど、あるあるの詰め合わせがすきな人間もいるのです。
そして戦闘機のアクションシーンは大迫力。日本軍が真珠湾に奇襲をかけるシーンは虫ケラのように銃撃したり魚雷を撃ち込んだり、残酷なのだけどグロテスクに生き絶えるわけではないので心臓には悪くない配慮。とはいえ、どんな戦争の描写でも心は痛くなるし悲しいし、この映画もまた殺し合う人間の無情さを教えてくれるよ。
ただどこか、なんだか、なんだろ、ホワッとするというか、本気度が薄れちゃうというか、心底映画に入り込めないというか、どこか気が抜けちゃうところがある。まぁそれはきっと、これでもかこれでもか、な展開やアメリカ万歳のせいなのだろう。戦争映画ファンも恋愛映画ファンも敵に回しているのは納得せざるをえない。
真珠湾攻撃をテーマにしているけど、恋愛映画としてのほうが印象は強め。特に真珠湾攻撃を受けたあとに復讐で東京へ攻め込む(ドゥーリットル空襲)あたりになると、戦闘のことよりも父親どうすんの問題のほうが気になってるし、不時着したところで日本兵に襲われてダニー戦死とかドラマチック度を上げるだけで、もはや戦争のおそろしさ悲しさとはちがう感情のほうになる。戦争が生む悲劇なのだけど、戦争の印象が薄くなってくるのだ。戦争故のドラマはどこででも起きていただろうし、それぞれの人生がすべてドラマチックではあると思うけど、第二次世界大戦においてもっともドラマチックなのは今この場所のこの3人だと言わんばかりのエゴをかんじるドラマチック度でもある。いい意味でね。
ダニーの死後、レイフとイヴリンは子どもにダニーと命名しちゃうなんて、最後のさいごまでドラマチックで…。酷評が多い映画としても有名だけど…いい映画だな。
ユエン・ブレムナー
看護師ベティに一目惚れして恋人になり、ぎこちないながらにプロポーズを成功させ婚約した矢先、真珠湾攻撃でベティを亡くしてしまったレッドを演じたユエン・ブレムナー。
1972年生まれで、当時は20代後半。個性的な役が多いけど、あたしは勝手に「トレインスポッティング」のひとだと認識してる。いざという時にしどろもどろになっちゃう(ユエン・ブレムナーにとってはおなじみの役だろうけど)少し個性的な役柄が非常に輝いてた。このひと、これ演じてるんだよね?と思うようなシーンがいくつもあって、「パール・ハーバー」のなかで役者としてもっとも異彩を放っていたと思う。というか、ユエン・ブレムナーが出演するとドキドキしちゃう共演者多いと思うけどなー、彼に叶うのは大変そう。いわゆるバイプレーヤーのひとりだよね。