2018.12.3
ファーゴ
フランシス・マクドーマンドが第69回アカデミー賞主演女優賞を受賞。脚本賞では、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエンがともに受賞。作品賞はノミネートで受賞はならず。カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールは逃したものの、ジョエル・コーエンが監督賞を受賞してるよ。
2014年から「FARGO/ファーゴ」というドラマでリブートされているんだって。みてみたくなるね〜。
ファーゴの映画情報
原題 | FARGO | ||
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制作年 | 1996年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 98分 | ジャンル | ミステリー |
映倫 | R15+ | ||
オフィシャルWeb | http://www.cinemarise.com/theater/archives/films/1997001.html |
監督 | ジョエル・コーエン |
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キャスト | フランシス・マクドーマンド |
以下「ファーゴ」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ファーゴ」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ファーゴのあらすじ・ストーリー
自動車セールスマンのジェリー(ウィリアム・H・メイシー)は、偽装誘拐を計画した。
妻を誘拐させ、身代金を要求させる。身代金は自動車業界の大物の義父に出させる算段で、その身代金をだましとる計画だった。
計画を実行するのは、カール(スティーヴ・ブシェミ)とギア(ピーター・ストーメア)のチンピラふたり。
実際に誘拐がはじまったが、想定外のトラブルで警官を殺し、その目撃者ふたりを殺し、凶悪な殺人事件になってしまった。
そして、妊婦で警察署長のマージ(フランシス・マクドーマンド)が殺人事件の捜査にあたるが…。
ファーゴをみた記録
これは実話の映画化である
実際の事件は1987年ミネソタ州で起こった
生存者の希望で人名は変えてあるが
死者への敬意をこめて
事件のその他の部分は忠実な映画化を行なっている
こんな冒頭ではじまる。途中までほんとに実話なんだと思ってみていたけど、てかこんな事件ひどすぎねーか?と思いだして、気持ち悪すぎるとゆーか、こんなバカな話はないだろと思いだして調べてみると、こんな事件はなかったらしく、実話をもとにしたよの冒頭も演出なんだって。
特異な演出をするね〜。さすがコーエン兄弟。
しあわせはお金じゃない。
操作をしていたマージ署長が妊婦だということが深いね〜。
エンディングのマージ署長と夫ノームのシーンが、どれだけこの映画で重きがあるかがよくわかる。
お金のために、極悪な計画を思いついたバカ夫ジェリーが悪の根源だけど、どれだけバカで汚い人間かがもっとも語られるのも彼で、逆に、偽装誘拐を依頼したチンピラふたりよりもさらに最低人間なのがおもしろい。
チンピラふたりのキャラクターも濃く、さらに役者としても適任だったと思うんだけど、なぜ一方は去勢を張るちょっとバカで現金な人間で、一方は血も涙もない暴君だったんだろう。
おまけに、ふたりの関係もよくわからなかった。
この映画はとても称賛されているようだけど、そこまでフィーバーした理由はちょっとよくわからない。
今言ったように、そのキャラクターの濃さはすごいものがあるけど、素性などは語られてはないからか、なんとなく奥行きがないように感じるし。
察したり悟ったりする映画ということなのかな、となるとあたしの頭が悪いだけとゆことだ…。
なんなら、アカデミー賞主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドも、変わった映画だということだけにスポットライトが当たって受賞したのでは?と思ってしまうんだよな〜。
彼女が役者としてすごい人物なのはとてもよくわかるけど、役のキャラクターが特別だったという感じがする。
総じて、おもしろい映画だったことに変わりはないんだけど、”人間のしあわせ”を伝える内容としては、特段驚くことではない気がする。
あたしがとても不気味でこわさを感じたのは、人間のそれよりも、銀世界にたたずむ遺体だったり、木のようなものが規則的に並んだ間を走るシエラだったり、ジャケットだったり。この演出は映画を作るひとたちの腕なんだろうな〜。