2025.5.17

トランス・ワールド
スコット・イーストウッドは「トランス・ワールド」が初主演作。
アメリカでも劇場未公開で、スクリームフェスト映画祭で上映。2015年にタイトル(原題)を「The Haunting of Black Wood」に変えて再公開されているんだって、そんなことあるんだね。
トランス・ワールドの映画情報
原題 | Enter Nowhere | ||
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制作年 | 2011年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 89分 | ジャンル | SFサスペンス |
映倫 | G |
監督 | ジャック・ヘラー |
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キャスト | サラ・パクストン |

以下「トランス・ワールド」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「トランス・ワールド」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
トランス・ワールドをみた記録
終始森の中の色がない不気味さと、どこか古くさいレトロな雰囲気が入り混じっていて、ふわふわとしたハッキリしない、もどかしい空気からはじまる。
妊娠が発覚してわずか一週間で現実味がなく喫煙するサマンサ、命がかかっているのに転んでガソリンこぼし、悪態つく小娘にオレの小屋から出ていけと怒っているポンコツなトム、メンチ切ったり距離が縮んだことを喜んだり統一感のないキャラクターのジュディ、みなさんよくも無駄な体力をつかって危機感低めでいられるわね、と疑いつつ。
しかし謎が深まっていくにつれ、けっきょく引き込まれてしまったのだけど、あともう少しリアリティが増したらもっとおもしろかったんじゃないかなと感じた。SFなストーリーに不要だと判断されたのだとおもうけど、極限状態感が乏しくて、夜には氷点下5度まで下がるときいたがぜんぜん寒そうでもなく、水も食糧もまともになかったあいだの平和さ、ロケットペンダントの共通はわりと序盤に気づきそうな隠しネタ、作戦中にもかかわらずハンスが小屋の周辺でさまよっていただろうけど、彼はなにもこまっていない様子だったりと、なんとなく、これら気になることがクリアされていたら拍手するくらいたのしめたのに、とおもった。
といいつつ、盛りだくさん散りばめられた、気になるセリフやヒントがあたしの想像力をかき立て、引き込まれちまった。むしろ問題の解決に至るラストよりも、謎が謎を呼ぶ中盤がおもしろかったのでラストは少々物足りなかったのは正直なところです。
しかも約90分というちょうどよさ!胸のドキドキの温度と時間が心地いいバランスです。ほろよいなサスペンス気分になりたい方におすすめだね(^_−)−☆
余談ですが、おそらくそれぞれにとって後悔のないよい未来を描くには、いま諦めずに力を尽くすしか方法はないのよというメッセージだったのだとおもうけど、たしかにそうだけど、こんなやり直しの仕方があるなら、今がんばるのはもちろんだけど、ちょっとそれあたしにもやらせてくださいという気もちです。