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ある天文学者の恋文
原題:LA CORRISPONDENZA

ある天文学者の恋文

WOWOW のW座からの招待状で発見。さぞロマンチックかとおもったら、アナログファンタジーの超ロマンチックだった。

ある天文学者の恋文の映画情報

監督
ジュゼッペ・トルナトーレ
キャスト
オルガ・キュリレンコ
ジェレミー・アイアンズ
ショーナ・マクドナルド
パオロ・カラブレージ
アンナ・サヴァ
イリーナ・カラ
ある天文学者の恋文のネタバレを含む場合があります

以下、「ある天文学者の恋文」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
ある天文学者の恋文」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。

ある天文学者の恋文のあらすじ・ストーリー

天文学者エド(ジェレミー・アイアンズ)と教え子エイミー(オルガ・キュリレンコ)は恋人同士。孫までいるエドとの恋は秘密の関係だった。
しばらく会えない日々、寂しいところにある日突然エイミーはエドの訃報を知る。
驚いたことに、エドが亡くなったとされる日以降もエドからメールや手紙が届いていた。その後もエドからのメッセージは続き、エドは死を覚悟したときからエイミーへ愛のメッセージを密かに準備していた。

ある天文学者の恋文の感想・評価・レビュー

愛するひとに、やっぱり愛は伝えたい。じぶんがどれだけ愛してるか理解してほしい。知っておいてほしい。
それはじぶんのエゴだけではなくて、君をいつもおもってる、常に心はいっしょよ、あたしがついてるからねっておもいでもある。
そしたらなにか、すこしだけでもそのひとが救われるならとか、げんきになるならとか、安心できるならとか、そういうおもいもある。
愛するひとの痛みは、じぶんの痛みにもなってしまう。愛するひとがつらいのは、じぶんもつらい。
だからすこしでも支えになりたいとおもう。ほんとに愛してるならなんにだってなれる。

じぶんが死んでしまったら、それをし続けることはむつかしい。でも死んでも愛するひとの支えになりたい。そうおもうのは、愛するひとがいるなら普通のことだ。
だけど、それが足を引っ張ってしまうことにもなりかねない。ずっと支えていたいけど、支えることで生きている人間を制限してしまうこともある。
死者を忘れられないひとになってしまうから。

いわゆる、死者も成仏できず、未来へ進まなくなってしまうんだろう。たぶん。
はじまりがあれば、終わりもある。もしかしたら、終わりこそ大事で、終わりこそ意味のあることなのかもしれない。
それを、この映画では天文学と繋げた。
だれもが知っていることだけど、あたしたちがみる星は何年、何万年、何億年も前に死んでしまった星が放ったもの。あたしたちが見ているのは星が死んでいる瞬間の光を、やっといまこの瞬間に見ることができてる。
それとおなしように、じぶんの死後も光を失わないで愛するひとにメッセージを送り続ける。そのメッセージがあることで、死者に触れられなくても、側にいるような気持ちになる。

エドはおそらく妻と死別しているから、これは不倫関係とは言えないのかも。ん〜、籍はあるから不倫なのかな〜。
エドには娘も孫もいるし、日本でも石田純一みたいな人はいるんだし、他人の家の関係性をとやかく言う気もないし不倫でもそうでなくてもいいのだけれど。
事実、娘も孫もいても、誰も傷つかない恋愛をしていたわけだから、これはピュアな純愛としか表現ができないな。

あたしが死んだら、誰に愛を送ろうか。逆に、あたしを愛してくれている人は、死後あたしに愛を送ってくれるだろうか。
もちろん、心が静まったら前へ向くために愛を送るのはやめなきゃいけないけど、心細くて倒れそうになるくらい悲しいとき、絶対そばにいてほしいひとを失ってしまったら、どこにいるか分からなくても触れられなくても声を聞けなくても、愛を送ってほしいと思う。そのあと、背中を押してほしいと思う。

よく聞くけど、やっぱり人は死ぬと星になるのかも。

ある天文学者の恋文の予告動画・関連動画
ある天文学者の恋文
http://www.imdb.com/title/tt3530978/

役者について思うこと

ジュゼッペ・トルナトーレ

ある天文学者の恋文
http://www.imdb.com/title/tt3530978/

役者ではなく監督だけども。
この監督の映画は、切ないものばかり。特に男性の、真意を多く語らない哀愁みたいなものを出してくる。
「ある天文学者の恋文」では男性にしゃべらせまくるけど、真意は多く語らせない。芸術的な言葉をアクセサリーみたいに小出しにして、いちばん大事なところを最後にそっとやさしく添えてくる。そんな感じ。
事実、いい男というのはそんな傾向が多い。

ジュゼッペ・トルナトーレもそんな人なのかな。
この監督の映画をもっとみてみよう。

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