2016.4.23
ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜
原作は、いがらしみきおの漫画「かむろば村へ」。松尾スズキ監督の3作目にあたり、松尾スズキ監督が漫画家いがらしみきおのファンなのだそう。
「ジヌ」とは、銭という意味。
ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜の映画情報
原題 | |||
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制作年 | 2015年 | 制作国 | 日本 |
上映時間 | 121分 | ジャンル | ファンタジーコメディ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://kinofilms.jp/movies/ジヌよさらば~かむろば村へ~/ |
監督 | 松尾スズキ |
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キャスト | 松田龍平 |
以下「ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜のあらすじ・ストーリー
現金に触るだけで失神してしまう、”お金恐怖症”の元銀行マン・タケ(松田龍平)は、一円も使わずに生きていくために、過疎化が進む小さな寒村”かむろば村”へやってきた。お金を使わない生活を闇雲に実行しようとするタケを見守るのは、異常に世話焼きな村長・与三郎(阿部サダヲ)、与三郎の美人妻・亜希子(松たか子)、どこかアヤシイ女子高生・青葉(二階堂ふみ)、自他ともに認める村の”神様”、なかぬっさん(西田敏行)など、個性豊な村人たち。彼らに助けられながら村の生活にも慣れ始めた頃、見るからに怪しい風体の男・多治見(松尾スズキ)が現れ、与三郎に露骨な嫌がらせをしかけるが、実は与三郎には不穏な過去があるようで…!? その一方、迫りくる村長選挙を巡る陰謀が発覚し、タケの生活は思わぬ方向へ向かいだす…!
学校も警察も郵便局も病院もない、どこまでも濃い村人たちと、不思議な力を持った”神様”がいる”かむろば村”。
都会から遠く離れたこの村で、無鉄砲でヘタレなタケがつかみとった”お金を使わない生活”の行きつく先は―!?
引用元https://kinofilms.jp/movies/ジヌよさらば~かむろば村へ~/
ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜をみた記録
お金アレルギーという、理解不能な主人公で好みではない映画かも・・・と思ったのだけど、意外にもファンタジーテイストでおもしろい展開だった。
今日ではありえないような習慣が残る田舎の村が、人間くささをプンプンさせていておもしろい。暇さえあれば抱き合うだとか、女性がいちいちセクシーだとか、長老が崇拝されているだとか、隣市との合併話で悪代官が出てくるだとか、一見のほほんとしているようで、生臭い社会があるという、ギャップが印象的。
正直、キャラクターたちが揃って気味悪いのだけど、それが逆に良い味を出していて、一語一句聞き逃したくないと思うくらい、村人たちのセリフにハマってしまった。東北の訛りに乗せてテキトーなことを言ってるのではなくて、ズッシリくる説教とか教訓とか名言がけっこう刺さるのだ。
必ずなんとかなる、思ったとおりではないけども
エンディングを迎える頃には、人知れず生活する田舎者たちの小さな世界に少し元気をもらってしまった。