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2023.2.4

レミーのおいしいレストラン

レミーのおいしいレストラン

第80回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞。その他多数の映画賞を受賞。

レミーのおいしいレストランの映画情報

原題 Ratatouille
制作年 2007年 制作国 アメリカ
上映時間 112分 ジャンル アニメ
映倫 G
オフィシャルWeb https://www.disney.co.jp/studio/animation/0793.html
監督 ブラッド・バード
キャスト

ルー・ロマーノ
パットン・オズワルト
イアン・ホルム
ブライアン・デネヒー
ピーター・ソーン
ピーター・オトゥール
ブラッド・ギャレット
ジャニーン・ガラファロ

レミーのおいしいレストランのネタバレを含む場合があります

以下「レミーのおいしいレストラン」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
レミーのおいしいレストラン」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。

レミーのおいしいレストランのあらすじ・ストーリー

フランスの片田舎で暮らすレミーは、料理の天才。いつの日か一流レストランのシェフになることを夢見ている。けれど、それは叶わぬ夢…そう、レミーはネズミだから。そんなレミーが、ある事件をきっかけに、パリにある憧れのレストラン“グストー”にやって来る。そこで料理が苦手な見習いシェフ、リングイニと出会い、ふたりはあきらめかけた夢に向かって素敵な《奇跡》を巻き起こしていく!自分を信じて一歩踏み出す勇気をくれる、“夢のレシピ”をお届けします。

引用元https://www.disney.co.jp/studio/animation/0793.html

レミーのおいしいレストランの予告動画または関連動画

レミーのおいしいレストランをみた記録

味覚と嗅覚に長けたネズミのレミーは、ひとが暮らす家の屋根裏に大家族でひっそり暮らしていた。人間かや食べものを盗むことをきらい、ずっとじぶんで料理をしたい、と人間界で有名なシェフだった故グストーの本を愛読していた。ある日、住処にしていた家主に見つかり、大慌てで大家族総出で逃げだすがレミーだけはぐれてしまう。レミーがたどり着いたのは、なんとグストーのレストランだった。ちょうどそのころグストーのレストランでは、料理のできない新人リングイニが雇い入れられた。料理ができるレミーと料理ができないリングイニは意気投合して、いっしょに料理をすることになったが——。


2007年公開当時もみたのだけど、そもそも根本的なところで、ネズミが料理をするという発想がいただけない!というショックがあった。ネズミたちが住む屋根裏の床が抜け落ちたときのネズミの大群、下水を船で流れるネズミの大群、調理場で料理するネズミの大群、想像しただけでヘドが出るのがふつうのはず。当然この印象が先行してスムーズに受け入れられなかったという人は少なくないはずなのだけど、オトナになって、というかおばさんになってみてみるとさすがにもう耐性ついていた。が、ネズミが苦手なひとは間違いなくみていられないだろう。新宿で大きなドブネズミをなんども見たから免疫ができたのかも。

さて、そんなネズミ批判はそれくらいにして。料理ができない男と料理が天才的な腕前のネズミが合体して絶品を生み出すというアイデアは斬新でおもしろい。希望を捨てずにじぶんの可能性を信じて料理の道を諦めなかったレミーの根性も感情移入できる。田舎に暮らし家業を継ぐことがあたりまえだと教えられた子が、家を出て、努力を重ね夢をつかみ、立派に成長して家族にも認められるという、よくあるサクセスストーリーであって、ただそれがネズミなだけ。

レミーのようなネズミと友だちになれるのなら、あたしもネズミを克服できるかもしれないし、かわいい存在におもえそう。ま、だいぶファンタジックなので1分程度の小さな妄想話だけれど、「だれでも名シェフになれる」というグストーの理念を人間とおなしようにネズミが引き継いだあたたかい話です。

ネズミのキャラクターは決してかわいいとはいえないものなのだけど、愛嬌があってじょじょにかわいくなってくるのよね。とはいえあたしなら何度も動物病院へつれていって、バイ菌を一掃してもらってからシェフに任命するけども。

対してリングイニはというと、ふにゃふにゃでシャキッとしないまだまだお尻の青い若造。頼れる家族は母ひとり、しかし母は遺言を遺して他界。さすがに母としてもうすこし頼れる息子に育てるべきだったんじゃない?という余計なお世話も考えたのだけど、母の死後、正直にピュアに生きてきたことが功を奏したのか、亡き父の遺産を相続し、しあわせをつかむことができたのだろうし。

世の中の成功しているひとたちは、頭がいいことはもちろんそうだろうけど、ピュアなひとが多いようにおもう。偏見をせず、じぶんの心の思うままに生きられるひとは理想に近づけるんだろう。わかってはいるのにピュアになるには遅すぎたというか、生物が違いすぎたというか。ピュアな性質というのは立派な特技です。ほしくても得られない最上の特技です。生まれ持った人間の特性です。ピュアなひとを決してバカにしていけませんからね!


ところで、ハムスターでも飼いたいと一瞬おもうのだけど、話してくれないし懐いてくれないだろうからやめておこう。

そして映画のなかに出てくるエッフェル塔が美しいパリの街がとても気に入ったので、あたしも東京タワーが眺められるところで暮らしたいなとおもったよ。東京の一等地、住めるわけがないのでちょっと離れたところからでも眺められる家に暮らしたいな……

どなたか手を差し伸べてくれるならぜひ。