2022.10.30
ブロンド
Netflixオリジナル。Netflix初となる18禁。アンドリュー・ドミニクが脚本・監督を務め、ジョイス・キャロル・オーツによる小説が原作。
ブロンドの映画情報
原題 | Blonde | ||
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制作年 | 2022年(劇場未公開) | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 167分 | ジャンル | 伝記ドラマ |
映倫 | R18+ | ||
オフィシャルWeb | https://www.netflix.com/jp/title/80174263 |
監督 | アンドリュー・ドミニク |
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キャスト | アナ・デ・アルマス |
以下「ブロンド」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ブロンド」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ブロンドのあらすじ・ストーリー
波乱に満ちた私生活と、名声がもたらした思わぬ代償。ハリウッドの伝説的存在であるマリリン・モンローの人生を、新たな視点から大胆に描き出すフィクション。
ブロンドをみた記録
幼少期、精神を患った母から虐待を受け、孤児院で育ったノーマ・ジーンは、類い稀なる美貌で瞬く間にスターダムにのし上がった。しかしスターとなったのはノーマが演じたマリリン・モンローという女優であり、ノーマが夢見たものとは違うものだった。
幼少からずっと家族のことで問題を抱えていたノーマの葛藤を軸に半生が描かれる。映画というよりは芸術作品のようなタッチで、モノクロやカラーの使い分け、異なるアスペクト比、抽象的な演出など、ふつうの映画とは一線を画す、クラシックとモダンが入り混じる妙な雰囲気のある映画だった。
雰囲気はともかく、マリリン・モンローがこのような人生をおくってきたかのかと勘違いさせるようなストーリーがとにかく気になる。勘違いというか、あたしはすっかり信じきっていて、彼女はこうだった、という伝記として受け止めてしまったので手遅れなのだけど。ストーリーは当然、物議を醸しているようです。制作側は、あくまでも脚本であって事実とは異るフィクションと説明していて、そもそも原作が小説だからこれはフィクションなのだけど。亡きマリリン・モンロー本人はどう思っているのか、マリリン・モンローと関わった人たちの子孫たちがどう思っているのかが気になるところです。真実は誰にもわからないことなのだろうけど、ここまで過激だと印象が強いので関係者は大変だろう。
誰もが憧れた華々しいスターが、実は繊細で常に理想とのかい離に悩み続けていたという裏側を斬新にドラマチックにセクシーに描いています。
本当にこんなことがあったのか、という感想が大半なのだけど、残りはアナ・デ・アルマスちゃんの名演。ティーンのころのかわいさは残しつつ、そこにはミステリアスなのに無邪気なマリリン・モンローがいて、女優として大きく飛躍したことがよくわかる。カンがよく外れるあたしの予想が珍しく当たった数少ない女優の一人です。大胆な体当たりの好演がキラキラと輝いていました。彼女の好演だけでも一見の価値ありとでもいいましょうか。(「ナイブズ・アウト」のときも言っていたよね、しつこい)