2025.6.1

アンディ・ガルシア 沈黙の行方
日本では劇場未公開。タイトルに役者の名前が入る、ヒットが予想されない映画あるあるの恥ずかしいタイトル。
アンディ・ガルシア 沈黙の行方の映画情報
原題 | The Unsaid | ||
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制作年 | 2001年(劇場未公開) | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 111分 | ジャンル | サスペンス |
映倫 | - |
監督 | トム・マクローリン |
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キャスト | アンディ・ガルシア |

以下「アンディ・ガルシア 沈黙の行方」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「アンディ・ガルシア 沈黙の行方」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
アンディ・ガルシア 沈黙の行方のあらすじ・ストーリー
精神科医で臨床心理士のマイケルは息子カイルを自殺で亡くして以降、妻娘とは別居。仕事も執筆と講演をするだけになった。ある日、元教え子のケースワーカーであるバーバラに、母を父に殺されてしまったトミーと話してほしいと頼まれる。カウンセリングを断っていたが、マイケルはトミーと話をしてみることにした。トミーと話していくうちに、トミーに亡くなったカイルを重ねてしまうようになった。一方、トミーは施設を出てはやく自由の身になりたい気もちが強くなっていく。
アンディ・ガルシア 沈黙の行方をみた記録
精神科医であった父が息子を救えなかったことでじぶんを責め続けるマイケルと、母の死からじぶんの感情を表に出さなくなったトミー。互いに徐々に心を開いていくかとおもいきや、それぞれが抱える過去の事件にはさらに深い事情があって、前に進めずにいる。
特にマイケルは亡きカイルの妹シェリーとの関係がうまくいかず、シェリーは毎日外へ出て素行のわるいチンピラとつるんでは遊び呆けていた。思春期の娘と父親なんてたいがいこんなものだろうと想像するけど、なるべく父が娘と向き合おうと努力しているのはよくわかった。その辺の家庭ではありえないくらい、父は娘に気を張っていたとみえるし、娘を守ろうとしていたようにおもう。自死した家族がいる気もちはどうしてもわかるわけがないので、心情はリアルに理解ができないが、とっても悲しくなってみているのがつらかった。どんな家庭でも大変な事情があるのはおなしだから、なんとなくあたしの家とも重ねていたのかも。
悲しい過去から何年もたって、やっとスタート地点に立ったトミー。これからやっと治療がはじまって過去のトラウマや過ちに向き合うことができるようになった。同時にマイケルもカイルの死と向き合ってじぶんを許せるようになっていくのかも。あまりにも悲しくてつらい出来事だったけど、いい話だった
なんか微妙にデリケートな年頃の表情がすっばらしくて。絶妙な表情をするのよね。子どもたちの芝居がとてもよかった。アンディ・ガルシアの博学なキャラクターももちろん◎だけど、思春期真っ只中の彼らがバツグンにこの映画をよくさせていたとおもう。
アンディ・ガルシアは昔からなにも変わっていないが、こういう聡明な役柄も余裕じゃないか!とってもよく合っていた。油断すると両脇に女を抱えるセクシー・ガルシアがうっすら浮かび上がって色気が漏れでてくることもあったが、あたしはもうおとななので一瞬でかき消すことができた。