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ブロークバック・マウンテン
原題:Brokeback Mountain

ブロークバック・マウンテン

原作はE・アニー・プルーの短編小説。
ストーリーの内容の問題でか、中国では公開されなかったみたい。

第78回アカデミー賞作品賞や主演男優賞、助演男優賞などノミネート。監督賞、脚色賞、作曲賞を受賞。
そのほか、多数の映画賞で受賞&ノミネート!

ブロークバック・マウンテンの映画情報

  • 2005年制作
  • 134分
  • アメリカ制作のロマンスドラマ映画
  • 映倫(PG12)
監督
アン・リー
キャスト
ヒース・レジャー
ジェイク・ギレンホール
ミシェル・ウィリアムズ
アン・ハサウェイ
ブロークバック・マウンテンのネタバレを含む場合があります

以下、「ブロークバック・マウンテン」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
ブロークバック・マウンテン」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。

ブロークバック・マウンテンのあらすじ・ストーリー

1963年、ワイオミング州のブロークバックマウンテンで羊の放牧がはじまった。数ヶ月間、羊を監視する仕事で雇われたのはイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)。他人同士のふたりは、誰もいないブロークバックマウンテンで徐々に仲がよくなっていったある晩、ジャックがイニスを誘うとイニスも体を許し肉体関係を持った。
以来、過酷ななかでもふたりは楽しみを見出して仕事をしてきたが、放牧の季節も終わり、ふたりは別れた。

4年後、アルマ(ミシェル・ウィリアムズ)結婚してふたりの娘を授かり牧場の仕事をしていたイニスのもとに葉書が届いた。送り主は、ラリーン(アン・ハサウェイ)と結婚しひとり息子を設け、義父の会社で働いているジャックだった。ふたりは再会を果たし、すぐに情熱的に求め合うところをアルマに見られてしまうが、イニスたちは気付かずにジャックと出かけた。別々だった4年間を埋めるように過ごしたふたりだっが、ジャックがふたりで牧場を持って暮らそうと持ちかけると、イニスは少年のころに見たゲイへの仕打ちを思い出し、さらに家族がいることを理由に断った。

それからもイニスとジャックは、数は多くないが密かに会っては愛を育んだ。しかし、時が経つと状況も変わってきた。イニスの浮気を知ってからアルマはイニスへの愛が薄れていき、ふたりの関係は崩れ、ついに離婚となった。
それからは、ふたりが会える頻度が少なくなってしまい、時にジャックはイニスに会えないことを怒ったが、それでもふたりの愛は変わっていなかった。

しかし、ジャックはイニスに会えないさみしさから、男を買ったり、寄り添える男性と親しくなったり、気を紛らわせていた。

しばらくして、イニスがジャックに送った葉書が返送されてくる。ジャックに電話をしてみると、ジャックは死んだとラリーンから聞かされた。ラリーンは、ジャックが遺灰をブロークバックマウンテンに散骨してほしいと希望していたと伝え、さらにジャックの両親を訪ねてと伝えた。

イニスはジャックの両親の家を訪ね、ずっとそのままにしてあるジャックの部屋を見せてもらった。ひっそりと隠してあった、ブロークバックマウンテンで過ごしたときに着ていたふたりのシャツを見つけ、ジャックの母から譲り受けた。

最後に、持ち帰ったシャツとブロークバックマウンテンの写真を見つめて、「永遠に一緒だ」とジャックへつぶやいた。

ブロークバック・マウンテンの感想・評価・レビュー

男性と男性のとてつもなく切ないラブストーリーだった。こんなに切ないラブストーリーはしばらく見てなかったな。

約20年という長い長い年月をかけたふたりの男のラブストーリー、その長さを考えると切なさ倍増。1963年から20年、そのころの性差別の背景はどんなものだったのか知らないけど、舞台となった少なくともワイオミング州やテキサス州では、ゲイは化け物みたいな扱いで、バレたら酷い殺され方をすると覚悟していなくちゃいけない時代だったらしい。イニスの父親が昔、ゲイの一方をとんでもない殺し方で殺したのを見たと語るシーンはおぞましいのなんの。

 

いまこの時代では日本でも受け入れられてきているみたいだし、実際ゲイのひとを知ったところで特別おかしいなんて思わないし、LGBTの認識は広がってることをみんなが知ってるし。時代があと数十年遅かったら、話はガラリと変わっていたことだ。

長い20年間のうちに育んだ愛は、どの女性と育んだものとは完全に別物で、むしろ本物の愛はイニスとジャックのふたりのなかにあったものだけかもしれない。密かに会った時間をぜんぶ合わせてもたかが数ヶ月間だっただろう。それでもふたりは、辛抱強くずっとずっと心のなかで愛してたんだね。

男てのは、こうゆー辛抱強い恋愛ができるよね。女はいてもたってもいられないだろうし、だめならだめ、と判断するのが早いだろうし、おとなしくしていられないだろうし。男のラブストーリーは美しいな。

ただ、やっぱりあたしは女だし、男同士のセックスシーンや求め合うシーンはちょっと真剣に見ていられないかもな〜。気持ちわるいとも思わないけど、”特別すぎるもの”と思ってしまう。これもきっと性に対するあたしの偏見が混じってんだろうな。

 

さらに、とつぜん知らされた夫の友だちと知り合ってすぐ、夫がゲイだと知る妻。十数年間連れ添った夫が死んでしまったとき、夫がゲイだと知る妻。どんなにじぶんに愛をくれていたとしても、夫が実はほかに愛している男がいるなんて知ったときの気持ちてのはどんなもんだか。イニスの妻アルマの心理描写はよく描かれていたけど、ジャックの妻ラリーンはジャックが死んでから知ったことだからまたちょっと違って、なにを感じているかをうかがえなかったな。

 

そして、これだけ長い年月の流れを映画にしているからか、よくわからないところも多い。というか、イニスやジャックにとっては、いよいよ起こった事であっても、見ている人間にとってはとつぜん。急展開の連続で、そうゆーことになったのね、と納得せざるをえない感じで飲み込んでいった。

いわゆる低予算で作られたみたいで、これ以上映画を長くできなかったんだろうけど、少々言葉足らずとゆか、説明不足に感じる。

ま、その消化不良が残るにしても、とってもとってもいい映画だ。めちゃめちゃ切なくていい映画だ。

 

男のひとって、ぜったいノーマルと思っていても、体のどこかに、心のどこかに、同性を受け入れるスペースがあるのかな〜。俺が男を好きになるなんて…!的な感じだったイニスには、その片鱗はなかったようだけど、じぶんすら知らないじぶんの隠れたゲイの部分があったのかなんなのか。さすがにこれは考えすぎか、そもそも原作は小説だし。

だけど、大昔からLGBTはたくさんいるはずだけど、いつの時代も男性がとりわけ話題になったり、題材にされるのってなにかあると思うけどな。

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