2021.8.24
ブラックホーク・ダウン
原題:Black Hawk Down
マーク・ボウデンによるノンフィクション小説「ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録」が原作。今や名優として活躍している役者たちがたくさん出演しているのも見どころ。
ブラックホーク・ダウンの映画情報
原題 | Black Hawk Down | ||
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制作年 | 2001年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 145分 | ジャンル | 戦争 |
映倫 | PG12 |
監督 | リドリー・スコット |
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キャスト | ジョシュ・ハートネット |
以下「ブラックホーク・ダウン」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ブラックホーク・ダウン」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ブラックホーク・ダウンのあらすじ・ストーリー
1993年、泥沼化する内戦を鎮圧するためソマリアに兵士を派遣したアメリカ。なかなか収束しない内戦に焦り始めたクリントン政権は、10月3日、ついに敵対するアディード政権の本拠地への奇襲作戦を決行するため特殊部隊を投入した。作戦はものの1時間足らずで終了するはずだった。しかし、敵の思わぬ逆襲に遭い、ヘリコプター(ブラックホーク)が撃墜されてしまう。敵の最前線で孤立する兵士たち。やがて、救助に向かった2機目も撃墜されてしまう。その間にも、兵士たちは必死に応戦するが、一人また一人と仲間が倒れていく……。
引用元https://www.allcinema.net/cinema/236636
ブラックホーク・ダウンをみた記録
1993年に起きたソマリアでのとある作戦。1993年という、ついこの間の話に驚くのだけど、さらにソマリアの内戦は今でも続いているわけで、生まれた国の違いで人間の幸不幸が決まるのは間違いないなと思うばかり。
米軍兵のレンジャー部隊が、ソマリアの内戦を起こした重要人物のひとりアイディード将軍らを拉致するために、首都モガディシュに乗り込む。1時間かからず基地に戻る予定だった作戦が、ひとりの米兵がヘリから落下したことでできた隙をついて、ソマリア兵が米兵たちを攻撃しまくり窮地に陥った。
日頃どんな訓練を積んでいるのかはわからないけど、負傷しつつ、補いつつで任務を遂行しようとする隊員たちがほぼ的確に動く。当然なのかもしれないけれど、自由の国アメリカなのに必要なところはビシッと連携していてかっこいい。しかしそれを阻もうと、ソマリア兵は軽々しく命を捨てながら襲ってくる。
映画の最後にはこの惨劇でソマリア兵が1000人以上亡くなり、米兵は19人が亡くなったことを教えてくれるのだけど、ソマリア兵の命の軽さは何なんだろう。ソマリア兵たちの命が軽いといっているのではなくて、じぶんたちの命を軽んじているように見えるということ。まともな教育がないのと同時に、じぶんの命がたった1つであることも理解していないような無謀ぶりで、まさに動物的だった。『勇敢と無謀は違う』よく聞くことばだけど、まさにこれ。ソマリア兵は無謀な動物だった。
対して米兵、まさに勇敢な戦士たち。頭が冴えるやつ、想像力の高いやつ、常に冷静なやつ、一歩先を考えているやつ、俯瞰して見ているやつ、仲間を守るやつ、いろんな隊員が戦っていた。守るものがあるこちら側は当然、命を粗末にしなかったし、命を守る選択を最優先にしていた。専門家がみたら、あれをどう見るのかを聞きたいところだけど、そんなことできないので主観しかなくてごめんな。
ただし、米兵かっこいい〜で終わらないでおこう。命を無謀に捨てまくるソマリア兵が悪と言って終わるのは、ちっとも世界平和につながらないので、ちゃんと大人として締めくくろう。
ソマリア兵もまた被害者。1969年からバーレ大統領の独裁政治、1977年ころから隣国エチオピアと紛争、1988年ほぼ敗北状態で国は疲弊、独裁政治への反発がはじまり反政府活動が頻繁化、1991年ころには国民は飢餓に苦しみ30万人が餓死。
こんな情勢の国民たちがまともでいられるわけがないし、人をいくつ殺せば英雄のような紛争下で命の尊さなんてとっくの昔に捨てた無意味なものだろう。
白とか黒とか黄色とかそんなこと関係ないよって見方がたくさん増えてきているのに、大統領が独裁しているなんていう茶番が繰り広げられている国が不憫でならないよね。(もしかしたら、あたしたち日本人はただの能天気で、ちゃんと日本も実のところ独裁されているのかもしれないけども)
どうしたら戦争はなくなる?戦争映画をみたら考えなくてはいけない義務だよね。なにをしたらいいんだろうね、あたしも世界平和を願ってはいるのだけど、願うだけでなにもしていないことが情けない。だから戦争映画が好きではないってのもある。